マチルvol.3

マチルvol.3 page 23/32

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23 さらなる温故知新を探して覚王山へ。参道に並ぶ新旧入り混じったお店の中にある老舗の畳屋「二宮畳店」。今は二代目の一夫さんと、三代目の賢一さんが力を合わせて営んでいる。創業は昭和元年(!)当時は現在の末....

23 さらなる温故知新を探して覚王山へ。参道に並ぶ新旧入り混じったお店の中にある老舗の畳屋「二宮畳店」。今は二代目の一夫さんと、三代目の賢一さんが力を合わせて営んでいる。創業は昭和元年(!)当時は現在の末盛通り沿いに店を構えていたのだそう。昭和12年ぐらいに東山動物園ができる際、道路拡幅の為、この参道に移ったのだとか。つまり、この場所で70年以上畳一筋。この古い畳屋の何がいいかって、それは人。職人気質のこの親子の存在だ。畳の話を始めたらもう止まらない。“表張り圧折付切断カマチ縫機”という、とてつもなく長い名前の機械を前に二代目。「この機械はすごいんですよ。裁断、張る、縫うの三役を果たしてくれる。いろんなことができるんですよ、この機械は」と、新しいおもちゃを自慢する子供のように、嬉しそうに話してくれた。三代目は「今は外国製のい草を使った畳が増えてるけど、うちは耐久性があって柔らかい日本のい草しか使わない」と、自分たちの作る畳に誇りを持っている。そういう人の顔が見えるからこそ、昔ながらの商店はいい。畳屋二代目三代目は町の全てを知っている床屋も昔はコミュニケーションの場所だった。そんな頃の面影を残す“キコウ理容・美容”。この道50年のベテラン・加藤弘さんは昔からファッションや芸術、音楽には興味があり、絵やカメラなども勉強しようとしたことがあるのだとか。しかし、最終的には理容師の道一本に。「仕事は一つに絞らないといけないんだよ。あれもこれもはダメ。若い頃はいろいろやりたいけど、技術は一つに絞って身につけて、一人前になったら他のことにも手を出せばいいんだよ」と教えてくれた。今は一人前になったから、趣味の水墨画を楽しんでいるという。なんと謙虚な。リッチな座り心地の椅子に座りゆっくりとした時間がクルクル流れる床屋で、髪を切ってもらいながら人生の教訓を聞くのも良い時間の過ごし方ではないか。“早い・安い”が良いとされる現代において、“ 古き良きもの”が作る時間や物は実はとても贅沢なものなのだ。人の心をホッと和ませ少し豊かにしてくれる、そういう“町ノ温故知新”を、マチルはこれからも探し紹介していきたい。 人生を語ってくれる床屋のベテラン●二宮畳店[ニノミヤタタミテン] P052・751・3708名古屋市千種区山門町2-38●キコウ美容[キコウビョウ] P052・761・8651愛知県名古屋市千種区田代本通2-8