マチルvol.3

マチルvol.3 page 28/32

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「今年もみなさんとお会いすることができて嬉しいわ。まだちゃんとやってるわよ、スナックマチル。相変わらず変わり者の客が多いうちの店だけど、だからこそのディープな情報が多いの。今日もその中から一つご紹介す....

「今年もみなさんとお会いすることができて嬉しいわ。まだちゃんとやってるわよ、スナックマチル。相変わらず変わり者の客が多いうちの店だけど、だからこそのディープな情報が多いの。今日もその中から一つご紹介するわね」 こんな私でも神社にお参りに行ったりするのよ。冬は完全に冬眠生活をしてるから、あまり外には出ないんだけど、最近は暖かくなったから、ちょっとは外に出るようになったのよ。え、なんですって? 冬眠あけのカエルかって?ちょっと! せめてヘビにしなさいよ! って、ヘビも嫌よ。でもカエルよりはマシよ。そんな話はどうでもいいのよ! でね、うちのチーママと一緒に城山八幡宮にお参りに行ってきたんだけどさ。あ、あれよ。言っておきますけど、恋の三社参りとか縁結びの御神木拝みに行ったわけじゃないのよ。変な誤解しないでよ! でー、その時にチーママが教えてくれたのよ。以前、うちの店に来た歯医者さんから聞いたらしいんだけど、この近くに素敵なバーがあるんですって。だから、お参りの後にちょっと探してみたのよ。城山八幡宮の階段降りたすぐって言うから、少しだけ歩いてみたの。でも無いのよ。絶対に無いの。夜しか営業してないって言ったって、普通、看板ぐらい出してるでしょ? ビルの中の小さなお店だってさ、外にわかるように看板出してるじゃない? でも全くそんなもの無くて、そういう店がありそうな雰囲気もないの。で、ガセネタだったわね、ってその日は諦めて帰ったのよ。 でもやっぱり気になっちゃってさ。だって、信頼できる歯医者さんからの情報なんだもの。だからまた別の日に、今度は夜に行ってみたのよ。そしたらさ、なんと、あったのよ! 昼間に探した時は絶対無かったのに、道に突然“BAR”って看板が出てるのよ。でも店名も何も書いてないの。その小さな“BAR”って看板の前の扉を見ても全くお店っぽくないのよね。何考えてるのかしらね。商売っけないわ?。その扉をよーっく見ると、なんか数字みたいなものがうすーく、ちいさーく、書いてあるんだけど、まさかこれが店名のつもりかしら。信じられないわ! 同業者としてアドバイスしようかしら! なんて気持ちで扉を開けたのよ。さぞかしスカしたバーテンがいることでしょうね、なんて思いながらね。そしたら違うの。若林豪似の素敵なロマンスグレーが優しい笑顔で迎えてくれたの。なんだかいいわ?、この店。一瞬で気に入っちゃったわ。メニュー表は無いんだけど、「ビール、ワイン、カクテル、ウイスキーなどありますよ、何にしますか?」って優しく聞いてくれるのよ。カクテルもフルーツをその場で絞って作ってくれちゃうわけ! いいでしょ?。しかも常連には歯医者さんが多いんだって。いい出会いも期待できちゃうわけじゃない? って、違うわよ! 私は出会いなんて求めてないんだってば! チーママにいいかな?って話よ。でも、私も素敵なマスターとの会話を楽しみに通っちゃおうかしら? だからね、私がこっそり楽しみたいバーだから、今回もお店の情報は秘密よ。ごめんあそばせ!夜になると突如出没する静かな隠れ家バー28この町のどこかに存在する、好奇心旺盛、物知りママ、マチルさんが一人で営むスナック。年齢不詳、国籍、性別に至るまで、謎だらけ、そしてちょっと辛口トークが魅力なマチルママが、町の伝説や裏情報をこっそり教えてくれる。20:30ぐらい~深夜不定休(ほぼ無休)スナック マチル